神葬祭が増えている理由

　最近は、都市部で仏式葬儀をやめて神葬祭を選択される場合が増えてきているそうです。理由はいろいろあると思いますが、主なものを挙げると次のようになるようです。

田舎を離れて都市部に出てきたが、自分の家の宗派の寺が近くにない。もしくは、自分の家の宗派を知らない。

　仏教の場合は色々な宗派がありますので、仏式葬儀ですとその家の宗派の僧侶に葬儀をお願いしなければなりません。都会へ出て家を持たれ、生活をしていらっしゃるような場合、故郷が遠ければ檀那寺の僧侶に葬儀をしてもらうことができません。万一の場合は、ご自分の家の宗派の、別の僧侶にお願いするということになります。しかし、近くに同じ宗派のお寺がないというような場合があります。また、次男・三男で初めての葬儀だし、自分の家の宗派をよく知らないというような場合もあります。
　こういった人々が、日本古来の形式で宗派の別もない神葬祭を選ばれることが多くなっているということで、都市部で最近は増えてきているようです。

寄進額によって戒名の差別をされるのが嫌。

　仏式ですと「戒名」があり、お寺への寄進額の多い少ないで差別されてしまいます。神葬祭の場合は戒名はありませんので、寄進額で差別されることもありませんし、戒名料も必要ありません。

仏式よりも後の費用がかからない。

また、お寺は普段の寄進額の負担が大きく本山への寄進もあります。それに比べて神社は負担が少ないといったことも、選択される理由のようです。