セリ

 京都の伝統野菜

 セリは、数少ない日本原産野菜の1つです。古くから栽培されていますし、野生の物もよく利用されています。
 日本の他にも、台湾・ジャワ・アジア大陸に自生し、中国とジャワでも野菜として利用されているそうです。
 湿気を好む植物で、水辺に多く自生します。 栽培する場合は、田で栽培します。このセリを栽培するところを「芹田(せりだ)」と呼びます。
 2月に田植のように苗を植え、茂った物を9月に取り上げて新芽だけを取り、芹田にまきます。 すぐにどんどん伸びてきますので、それに合わせて水を引き込んで行きます。 水を張ることで防寒・防虫になり、柔らかく、長く伸びます。

 セリの産地として有名な京都。伝統京野菜の1つに数えられています。水に鉄分が混じると軸が黒くなってしまいますので、清らかで豊富な水が必要なのですが、京都の下京区辺りは良質な地下水があり、栽培に向くそうです。

 なお、石川県でも、伝統的加賀野菜として扱われています。

   (野菜果物大百科第57号より)

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