大浦ゴボウ
千葉県伝統野菜
京野菜の「堀川ゴボウ」と同じで、太くて中心に穴の空いている独特の形をしています。輪切りにした時、切り口が扁円形になるのが特徴とされています。
このゴボウは、3月頃種を播き、11月から翌年1月下旬が収穫期です。通常のゴボウと同じ様に栽培しても、太く育つ品種なのです。また、歴史ある伝統野菜で、次のような話も伝わっています。
昔、平将門の乱を討伐する為に朝廷から派遣された藤原秀郷が、成田山新勝寺で戦勝祈願をした時、この大浦ゴボウを肴に酒宴を披きました。結果、戦は大勝利。そこで再び新勝寺に参詣し、大浦ゴボウの料理で祝いました。
以来、大浦ゴボウは「勝つゴボウ」とも呼ばれ、縁起の良い物として、この地方で大切に守り育てられてきたということです。
私もこのゴボウを栽培していますが、非常に柔らかくて、味のしみやすい、美味しいゴボウです。
(野菜果物大百科第92号より)